私自身、仕事柄出張も多くあり、滞在先をairbnbで探すことも珍しくないため、
他社の運用方法からも多くの学びを得てきたいたと自負しておりました。
ですが、それは単なる一つの視点に過ぎないことを思い知らされました。
小さな子供を連れたの家族旅行という観点で施設を見ると、
これまでとは全く異なる世界があったのでした。
今回の旅行は、妻と子供3人(6歳、4歳、1歳)、12歳の甥っ子、75歳の母という7人組で、
フィリピンのセブに行くというものでした。
妻がairbnbを通じて見つけたコンドミニアムは、プール付で、セブ市内の中心に位置し、
デザイン性も清潔感も申し分がない上、一泊で12,000円と7人という人数を考えれば破格です。
空港でタクシーを探す際も、建物名を言えば、「ああ、あそこね」と説明する必要もなく理解され、
1Fエントランスには愛想の良いコンシェルジュがおり、私自身は早くも「おお、良い宿泊先を見つけてくれてありがたい」という感触でした。
しかし、部屋に入るなり、妻と母の様子が一変します。
まずは、トイレと一体となった浴室は、強いナフタレンの臭いで充満し、
7人にも関わらずたった一つの使い捨てシャンプーしかなかったのでした。水回り全般に日本のような清潔感が欠けていたり、設備機能が不十分だったりもします(これは、日本以外ならどこでもそうですが)
また、ベットも明らかに足りず、結局は私は数泊をソファーで寝ることになったのでした。
かなり不機嫌な感じの妻は、早速、airbnbを通じてホストにクレームのメッセージを送っていた様子でした。
また「明日以降、別の場所に移動したいから、早く次の施設を探そう」ということを言ってました。
私は、「もう深夜だから明日、改めて考えよう。この後の予定を考慮したらここは立地的には良いし、
自分自身はソファでも構わないし」と言いました。
翌日はホストから新しいベッドを設置するとか、シャンプを届けるというスピーディーなレスポンスもあり、
誠意ある対応がなされたことを感じました。
それと同時に妻の怒りのボルテージも急激に下がっており、昨夜の怒りはなんだったのか?という感じでした。
怒りのボルテージが下がった状態でこの施設を評価すると、フリーのドリンクやお菓子が置いてあったこと、
同じフロアにゴミ捨て場があったこと、子供たちはプールをものすごく気に入っていたこと、1Fにランドリーショップ(洗濯とたたみもやってくる)や雑貨屋があったこと、近くにジョリビー(フィリピン発祥のマクドナルドみたいな店)があったことなど、
良い点はたくさんありました。
そして結局は、当初の予定通り滞在し、最後は名残惜しいでこのairbnbで見つけたコンドミニアムを後にしたのでした。
ここでの気づきは主に以下の3点です。
① 到着したその日は、長旅の疲れもあり、些細なことでも怒りのボルテージが上がる
② ホスト側のレスポンスが早く、誠意を感じると怒りのボルテージは下がる
③ 臭いとか機能とかさまざまな不快要素も徐々に慣れる
私自身、これまで家族旅行における妻の大変さ、その心理状況などについてほとんど理解していなかったため、
この旅行での学びは今後、色々な場面で良い影響を及ぼすような気がしております。
これまでコロナ禍などもあり、あまりにも余裕のない日々ではありましたが、今後は、こういう家族旅行を通じて、
親孝行や家族との絆を深めるだけでなく、ゲスト様と同じ体験というのを自身でも深く理解できるようになりたいと思います。
小さな子供と一緒の家族旅行は、もちろん楽しいです。だけど、同時に壮絶とも言える大変もセットです。
1歳の娘と4歳の娘が、母を奪い合って喧嘩し続ける様子とかを見てると父として無力さを感じることもあります。
でも、それもまた人生にとって、経営者としても重要な1ページであると思うようになりました。