今年の日本シリーズは、史上2例目となるシーズン3位のチームが下剋上を果たし、日本一に輝くという大波乱の結果で幕を閉じました。この結果は、プロ野球界全体に大きな衝撃を与えたといっても過言ではありません。
勝因や敗因は数多く挙げられますが、特に注目すべきポイントとして、ベイスターズの桑原選手が2連敗後に「悔しくないのか!」とチームを鼓舞したシーンが挙げられます。この一言がチームの士気を高め、一丸となって逆転勝利への道を切り開いたのではないかと考えています。
さらに、3戦目終了後のホークス首脳陣による口笛への抗議や、宮城投手との比較発言など、軽視する発言が全国に広まり、逆にベイスターズ側の闘志に火をつけたという点も見逃せません。短期決戦ならではの駆け引きが、勝敗の行方を左右する醍醐味と言えるでしょう。ホークスはレギュラーシーズンを制する実力を持ちながらも、短期決戦での「何か」が足りなかったのかもしれません。
私たちのビジネスの世界でも、求められるのは基本的に長期戦での勝ち方ですが、短期的な勝負を軽視すれば、長期戦に挑む資格さえも失うことがあります。目先の利益を追うか、持続可能な成長を目指すか、この葛藤は日々の経営判断において避けられないものです。どちらかを選ばなければならない時、時にはそれが正しかったと思いたいこともあれば、逆にその選択が現在の規模の限界であると感じることもあります。
しかし、経営者として葛藤の中で自分なりの答えを模索し、選んだ答えを正解に変えていく過程はやりがいを感じさせてくれるものです。逆境に屈せず、挑戦を続ける横浜DeNAベイスターズのように、私たちもまた、進化し続ける企業を目指して邁進していきたいと思います。