道内のとある自然豊かなK町での民泊セミナー講師としての経験と学び
先日、北海道内の人口約2,700人規模の自然豊かなK町にて、民泊セミナーの講師として現地に赴く機会がありました。今回の講演は、宝島旅行社の鈴木社長からのご依頼で実施することとなりましたが、現地で得た多くの学びを皆さまとシェアしたいと思います。
K町の現状と課題
K町では、以下のような現状や課題が浮き彫りになっています。
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主要宿泊施設の老朽化と休業
町の主要な宿泊施設は老朽化が進み、数年にわたり対策を検討したものの、最終的には休業に追い込まれました。 -
至る所に存在する空き家
町内各所に見受けられる空き家は、今後の地域活性化における大きな課題となっています。 -
登山ガイド業と宿泊施設の関係
登山ガイド業を営む方々にとって、宿泊施設が整っていなければ商売が成立しないという現実があります。 -
空き家の民泊化の可能性と課題
空き家を活用した民泊は、空き家対策と宿泊空白地帯の解消に寄与するものの、初期費用負担という問題も残っています。 -
行政の民泊推進に対する難しさ
一部には民泊に反対する声もあり、行政としては民泊を推し進めるための具体策に踏み切れず、苦慮している状況です。 -
観光的魅力の高さ
都市部から見ると、K町はまだ未知のエリアかもしれません。しかし、実際に訪れてみると、豊かな自然や地域資源により観光的魅力が非常に高いことが実感できました。
MASSIVE SAPPOROの今後の展開
現在、当社MASSIVE SAPPOROは「大都市」「地方都市」「地方」という3つのエリアで事業を展開しております。
- 大都市エリアへの出店は非常に重要と考えています。
- 地方都市エリアにも一定の展開を見せつつ、
- 地方エリアについては、過度に深入りしすぎないものの、決して手を引くべきではないとの判断です。
社員からのフィードバック
今回のセミナーを終えて、社員からも貴重な意見が寄せられました。以下にいくつかのフィードバックをご紹介します。
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K町の総合体育館の建設
新たに建設された総合体育館が地域活性化の一助となり、大規模な大会が開催されることで、宿泊施設の需要も高まると感じました。 -
住民の反対意見への懸念
地元住民にとっては、本能的な恐怖心から反対の意見が出る可能性があり、どのようにその懸念を払拭していくかが課題です。 -
ローカリズムの重要性
ニセコでもローカリズムが軽視される傾向にありますが、民泊業者が地方で成功する際には、地域住民の幸福や生活が損なわれないよう、地元との協力体制が重要となります。 -
メディア取材と星野リゾートの影響
毎日新聞の記者や星野リゾートの取材を通じ、地方の住民は当初歓迎の意を示すものの、実際に大手リゾートが進出すると、そのゲストが周辺地域にお金を落とさず、結果的に地域経済に悪影響を及ぼす可能性が懸念されています。 -
地域と宿泊施設の関係性
地域が活性化すれば自然と宿泊施設も増えるのではないかという期待がありますが、強いプレイヤーとの連携や、農泊などの新たな形態も視野に入れて、今後の展開には特殊な能力が必要になると考えています。
おわりに
今回のセミナーを通じて、K町という地方エリアが抱える多くの課題と同時に、潜在する観光的魅力や地域資源の豊かさを改めて感じることができました。今後も、地域との連携を深めながら、民泊事業を通じた地域活性化に貢献していきたいと考えています。
皆さまのご意見やご感想もぜひお聞かせください。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。