民泊や小規模無人ホテルの運営において、多くの人が「一番のボトルネックは清掃」だと考えています。
確かに清掃スタッフの確保は簡単ではありません。しかし実際には、それ以上に大きな課題となりつつあるのが「リネン供給」です。
なぜリネン供給が難しいのか?
リネン工場の立場から見れば、大規模ホテルと取引することには大きなメリットがあります。まとめて大量のリネンを回収・納品できるため効率が良いからです。
一方、民泊は小規模施設が中心であり、どうしてもデリバリーに非効率が生じます。しかもホテルの需要だけでもすでに逼迫しているため、わざわざ民泊にまで供給する余裕はありません。
結果として、リネン供給は民泊事業者にとって不利な条件になりやすいのです。
民泊業界の歴史と知恵
これまでも民泊業界は、この不利な状況を様々な工夫で克服してきました。
例えば、清掃とリネンを一体で請け負う仕組みをつくったり、地域の事業者同士で協力してリネンを融通し合ったりと、知恵を絞りながら運営を続けてきた歴史があります。
現場で起き始めていること
「清掃はできますが、リネンはどうにもなりません」
これは最近、函館など一部のエリアで聞かれるようになってきた言葉です。清掃会社が対応できても、リネン供給が追いつかず施設運営に支障が出る──そんな兆候が現れています。
まだ札幌や他のエリアでは顕在化していませんが、近い将来、同じ課題が広がる可能性は高いと考えています。
MASSIVE SAPPOROの取り組み
私たちMASSIVE SAPPOROでも、この問題を強く意識し、各所と協議を重ねています。民泊業界全体が持続的に成長していくためには、リネン供給体制をどう確立するかが欠かせません。
清掃以上に目立たないけれども深刻な「リネン問題」。
この課題を正面から捉え、解決に向けて一歩ずつ取り組んでいくことが、これからの民泊業界を支える鍵になると確信しています。
