最近、社内で「ラウンドテーブル」という時間を続けています。
4人の社員とランチをしながら、ざっくばらんに話をする。
これを年に2回。
社員数も増えてきたので、なかなかの回数になりますが、私はこの時間がとても好きです。
業務の話だけではなく、近況報告をしたり、
時には少し抽象的なテーマについて語り合ったりする。
普段の会議では出てこないような、その人の価値観や考え方に触れられる。
そういう時間です。
今回のテーマは、
「良い関係性とは何か?」
でした。
人によって理想の関係性は違うと思います。
距離感を大切にする人もいれば、
濃密な関係を求める人もいる。
正解はありません。
ただ、私自身はひとつ、
かなり明確に決めていることがあります。
それは、
長期にわたって続く関係を大切にすること。
これです。
経営をしていると、本当にたくさんの経営者と出会います。
優秀な人も多いし、
大胆な決断をする人も多い。
でも、その中で強く感じることがあります。
それは、
兄弟関係が壊れている
親子関係が断絶している
夫婦関係が破綻している
そういう人が、驚くほど多いということです。
むしろ、
「うまくいっていない方が普通」
なのかもしれないと思うくらいです。
もちろん、人には事情があります。
単純に良い悪いではありません。
でも私は、その現実を見るたびに思うのです。
仕事でどれだけ成功しても、
一番近い人との関係が壊れていたら、
それは本当に豊かと言えるのだろうか、と。
振り返ると、自分はありがたいことに、
親兄弟
夫婦・家族
小学校、中学校、高校、大学の友人
社会人時代の同僚や先輩後輩
上海留学時代の仲間
そして、MASSIVE SAPPOROを辞めたメンバー
こうした人たちとの関係が、
驚くほど長く続いています。
「昔は仲良かった」
ではなく、
今も普通に連絡を取り、
今も普通に会える。
それがたくさんある。
これは、自分にとって大きな財産です。
むしろ、事業よりも大事かもしれない。
私は本気でそう思っています。
そして、これは会社経営にもそのまま通じています。
民泊事業をやる上で、
当社が持っているのは、
圧倒的な資産でもなければ、
特許でもない。
特別なコネがあるわけでもありません。
この仕事は、極めてアセンブリー産業であり、
同時に、とても労働集約的な事業です。
建物をつくる人
清掃をする人
リネンを届ける人
現地で駆けつける人
ゲスト対応をする人
オーナー
投資家
地域の方々
たくさんの人の連携によって、
ようやくひとつの宿泊体験が成立する。
つまり、
この事業の本質は、
人と人の接続
です。
だからこそ、
関係性の美学こそが、MASSIVEの武器である。
私はそう思っています。
条件や契約だけでは、
長く強い事業はつくれない。
「あの人とならやりたい」
そう思ってもらえること。
それこそが、
最も再現性が低く、
最も強い競争優位だと思っています。
では、なぜそれができたのか。
特別な才能があるわけではありません。
たぶん、理由はすごく地味です。
1. Facebookの存在
浅くても、途切れない
SNSを軽く見る人もいますが、
私はかなり大きいと思っています。
頻繁に会わなくても、
投稿を見れば近況がわかる。
誕生日を知ることができる。
結婚した、
子どもが生まれた、
転職した、
挑戦している。
完全に切れない。
深くなくても、
細くても、
繋がり続ける。
これはものすごく大きい。
関係性は、
「続いている」こと自体に価値があります。
2. 深さを重視しすぎない
人はつい、
「親友でなければ意味がない」
と思いがちです。
でも私はそうは思いません。
浅い関係でもいい。
年に一回会うだけでもいい。
たまにメッセージを送るだけでもいい。
無理に深くしようとしない。
その自然さの方が、
むしろ長続きすることが多い。
関係性において大切なのは、
濃さよりも、
継続性なのかもしれません。
3. 信頼を高める以上に
損ねないことを意識する
これが一番大きいかもしれません。
多くの人は、
「どうやって信頼を得るか」
を考えます。
でも私はむしろ、
どうやって信頼を失わないか
を強く意識しています。
約束を守る。
雑に扱わない。
感謝を伝える。
裏切らない。
変な欲を出さない。
当たり前のことですが、
これをずっとやり続ける。
信頼は、一気に積み上がるものではなく、
一瞬で壊れるものです。
だからこそ、
増やすことよりも、
壊さないこと。
それを大事にしています。
私は経営者ですが、
結局、仕事も人生も、
全部「関係性」だと思っています。
どんな事業をやるかより、
誰とやるか。
どこまで行くかより、
誰とそこへ向かうか。
そちらの方が、ずっと重要です。
だから私は、
売上や利益の前に、
関係性の美学
を持っていたい。
人生の最後に残るのは、
お金ではなく、
きっと人です。
だからこそ、
長く続く関係を、
丁寧につくっていきたいと思っています。
