【民泊コラム】無人ホテル誕生秘話

民泊・無人ホテル事業に関するさまざまな情報を連載形式で発信する『民泊コラム』。

今回のテーマは「無人ホテル誕生秘話」。最後までお付き合いいただければ幸いです!



恐竜もスタッフもいない、完全無人ホテル

2018年末の開業当初は、「ああ、あの『変なホテル』でしょ?」と言われるのがお決まりだった無人ホテル。

今ではそう言われることもかなり少なくなってきており、徐々に認知度が高まっているなと思います。

ちなみに『変なホテル』さんは、フロントに恐竜ロボットが鎮座しているので、無人ホテルとして語られることも多いですが、
その壁の裏には無数の人間がおり、私の中では「無人」として分類するにはちょっと違うかなーと思われるものです。

当社のUCHIシリーズに代表される無人ホテルは、文字通り、建物内には一切の人がいないという無人状態で運営されるものです。
フロントにはチェックイン用のタブレットがあり、
それを通じてテレビ電話することで本人確認やスマートロックの番号伝達が行われます。
ああ、なんと画期的なことでしょうか!



きっかけは法改正

この画期的な無人ホテルの第一棟目、『UCHI livingstay ekolu』を開業したのは2018年12月のことでした。
それを実現させたのは、2018年6月の旅館業法の改正です。
その改正された旅館業法に書かれた2行の言葉が、その後の日本の旅館業を救うことになるのです(大袈裟!!)


一つ目は、「ICTによって代替することができれば、フロントに人は常駐しなくても良い」。
二つ目は、「緊急時は10分以内に駆けつけできる体制を有せよ」というもの。


法改正がなされる前までは、フロントには必ず人が常駐しなくてはならない、という厳しいルールが課されていたのです。

ICTとは「Information and Communication Technology」の略称で、日本語では「情報通信技術」と訳されます。
当社のホテル事業における「ICT」とはつまり、タブレットのこと。

2018年はちょうど、民泊向けのチェックインタブレットというのが世の中に出始めていた頃でした。

もしかして、当社がすでに連携しているシステムとタブレットを繋げば無人チェックインを実現できるんじゃないか?
かつ、チェックイン時にスマートロックの番号を伝えるようなオペレーションであれば、物理的な鍵も不要になるな、、?

民泊であれば営業できる泊数は「年間180泊まで」だけど、旅館業(ホテル)は365泊までできるわけなので、
タブレットチェックインを導入して完全無人のホテルができたら、多くの人から望まれることになる!と思いました。

そんなこともあり、
よしやってやろう!
無人ホテル第一号を何としても作ろう!
その一心で、建築設計、金融機関交渉、ブランディング、コンセプト、
システム連携、サービス構築など、警備会社、清掃会社との連携、
その全てを自社内のメンバーが力を合わせ、実現へと向かいました。




必死で、凸凹だった立ち上げ期

今の私たちから見れば、とても稚拙で、とても荒々しく、
何も決まらない、何を決めるべきかよくわからない会議が連日続きました。

まさしく、カオスという言葉が似合うそんな状況の中、それでも、徐々に形ができていきました。
UCHIの前に、一度、決定した名称は、SINOBY(シノビー)でしたね。

前例のない事業、使ったこともないシステム、使ったこともない予約サイト、
不慣れなスマートロック、いま考えれば、なんかとてもダサいような凸凹のような、
だけど、皆で作り上げた大切な作品だったなと思います。
民泊で培ったノウハウはもちろん、全部が活かせましたが、その全てを注ぎ込んでもまだまだ足りなかったなと思います。

でも固定観念がない中だったので、足りないものは獲得していけば良かったのでした。
それが今、こうして当社の主力事業として、コロナ禍であっても未来の希望としてずっと存在し続けています。

当時の悪戦苦闘の様子を思い出しながら、このブログを書いてますが、
よくぞここまで発展させてきたなと驚愕する思いでもあります。


もっともっと詳しく知りたい方はぜひ音声メディアもどうぞ!

『MASSIVE SAPPORO 人事広報室の放送室〜民泊黎明期から今までをふりかえって編〜』
▼目次
・MASSIVE SAPPORO、民泊参入期
・throw back 当時の仲間たち
・移ろいゆく民泊室数
・民泊は合法な浮気
・川村ファミリー運営の民泊物件必勝法
・次回なにはなす??

https://stand.fm/episodes/5eccbf8100ec6e16253b0159