2020年6月の会議にて決定した会社の方針の一つとして、地方創生型の民泊へのチャレンジが挙げられました。
これまでは札幌を中心に都市型のみを手がけ、それに対するプロデュース・オペレーションのノウハウを蓄積してきたため、
未知なる分野だったとのです。
それからというもの様々な仕掛けを行い、関係者との協力関係を築き、その足掛かりを目指しましたが、
ウィズコロナということもありなかなか手応えが掴めない。そんなもどかしい月日が流れていきました。
浮上した案件もいくつかはあったものの越えられないハードルは多く、簡単ではありませんでした。
特に多いのが以下のことです。
1)用途地域
北海道は住居専用地域の場合は、土日祝しか宿泊させることができないというものです。
2)マーケット
宿泊需要が全く見込めないというエリアを意味します。
3)協力者
清掃や緊急駆けつけなどで協力いただける方のことを意味します
これらのことは、システムやノウハウだけで解決できるものではなく、
コネクションやマニュアル整備など様々な進歩を当社に求めるものでもありました。
この困難を乗り越えるため、私はtwitterを開始し、全道の人との直接的な連携を模索しました。
(今ではフォロワー2200人くらいまでなりました。https://twitter.com/kawamurakenji3)
しかし、我々が諦めませんでした。
それがやっとのことで功を奏し始めたのは、2021年1月のことでした。
これまでのことが嘘だったかのように次から次へと良質な案件の依頼が相次ぐようになったのです。
その中の一つが、富良野の高級別荘「春の樹」です。
古くからの知人を通じて紹介された本件は、
これは、富良野の魅力に惚れ込んだ四国の財界人が、私財を投じて作った傑作です。
立地は、北の峰にあり富良野スキー場からは徒歩5分もかからず、周辺にもう美しい別荘が立ち並ぶ一角です。
建物は、贅を尽くして選び抜かれた素材から構成され、吹き抜けのリビング(北海道では暖房効率が悪いため、なかなか採用されません)、
3つの客室と2つのキッチン、2つのバスルーム。これはまさに海外の高級別荘などにあるような間取りです。
奇跡的に1)2)の要件はクリアしており、残すところ3)の要件をいかにクリアするかが課題でした。
しかし、これも私のtwitterによる呼びかけにより、数多くの「いいね」「リツイート」をしていただいたおかげもあり、
わずか1週間程度で、協力者となる住込管理人が見つかり、そしてオーナー様との面談もクリアされたのでした。
実は、住込管理人さんは、福岡から来た新婚夫婦で、私自身も昨年11月にお会いしたことのある方で、
「こんな有言実行をする人は滅多にいない」と尊敬している人だったのです。
その後は、民泊の届出申請、それに関する消防適合、家具備品などの更新、撮影やリスティング作成などの経て、
めでたくairbnb掲載とすることができました。
https://www.airbnb.jp/rooms/50469045
ただ、これまでの都市型民泊とは違い、現地協力者を住込管理人とすることができたのは、それなりに規模感があったからとも言えます。
もっと小規模な建物であれば、現地周辺にて協力者を探すこととなりますので、これはこれでやはりハードルが高く、
それが乗り越えられずに進められてない案件はまだまだあります。
もっと多くのエリアで、特に宿泊施設空白地域のようなエリアこそ、この民泊の存在意義は輝くものと思いますので、
是非とも皆様のお力をお貸しいただきたいと切に願ってます。